最近ちょっとハマっている浮世絵のおはなし。
「浮世」のもともとの字は「憂世」と書きます。
長く続く戦乱の世を憂いていた人々が、江戸時代になって暮らしが安定して、毎日を浮き浮きと暮らそう、と気持ちが変化していく中で、「浮世絵」になっていったそうな。
鎖国中は大衆メディアとしてお蕎麦一杯くらいの値段でやりとりされていた浮世絵が、荷物を送る際の隙間を埋める緩衝材として海外に流れ、爆発的なブームになりました。
そんな世界的にも異彩を放つ浮世絵・日本画の中でも、ほんとにこれ江戸時代の絵なの?と言いたくなるようなゆるーい描かれ方をした動物たち。めちゃくちゃ可愛いのでいくつかご紹介したいと思います。
まずはこちら。
葛飾北斎と並んで海外でも名前を知られた有名な浮世絵師、歌川国芳の金魚づくし。
動物を擬人化させるDNAが日本人には備わっているんでしょうか。
可愛すぎます。
つづいて、江戸時代中期に活躍した伊藤若冲の描いたゆるゆるな猿の絵。
可愛すぎる…。
こちらの屏風は長澤蘆雪の「白象黒牛図屏風」。
りっぱな牛のお腹のところにちょこんと座る仔犬がなんとも悶える可愛さ。
この構図、完全に牛が仔犬の引き立て役ですよね。
鍬形蕙斎の絶妙にゆるい鳥獣略画式。
猿のわちゃわちゃ感がたまりません。
あと動物ではありませんが、江戸時代の僧侶で絵師もしていた仙厓義梵という人の絵が脱力系でなんとも言えない可愛さです。
江戸時代の絵、おもしろすぎます。
気になる方はぜひ調べてみてくださいね。
のっさん